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花豆感あふれる「紅花いんげん蒸し羊羹」

紅花いんげん蒸し羊羹 買ってきた

紅花いんげん蒸し羊羹

長野県大町市にある明治40年創業の老舗の和菓子屋さん「御菓子司 柴田」。

こちらの柴田さんで紫花豆を使った蒸し羊羹を販売しているということで、ずっと気になっていたので、近くに寄った際に目当ての蒸し羊羹を買ってきました!

実はこの蒸し羊羹、第二十三回全国菓子大博覧会で栄誉金賞を受賞しており、雑誌などでも紹介されているんだとか!期待が高まります。

柴田さんのホームページの商品説明には

大町産の紅花いんげんで作った珍しい蒸し羊羹です。中に散らしてある豆はもちろん、生地までもこの花豆だけで作ってあり、小豆の蒸し羊羹とは一味違った風味がございます。

と書かれていました。
どうやら紫花豆をふんだんに使っている様子。

そもそも紫花豆とは?

紫花豆は、正式名称を「ベニバナインゲン」といい、直径3㎝ほどの大きな豆で、紫と黒のまだら模様が特徴的な豆です。

紫花豆

栽培条件が難しいことで有名で、標高が800m以上の地域でなければ実がつきません。日本国内では北海道や群馬県、長野県の高地などで栽培されています。ちなみに長野県の紫花豆は他の地域よりも粒が大きく、最上級品とされています。

栄養価が高く熱烈なファンも多い花豆ですが、同時に希少性も高く、栽培している農家さんや、売られている場所も限られているので、長野県内でも、花豆料理や花豆を使った加工品はとても珍しく、まだまだ少ないのが現状です。

普通の羊羹と蒸し羊羹の違い

羊羹

よく私たちが口にする一般的な羊羹は、練羊羹(ねりようかん)と呼ばれるもので、寒天を使って作られています。

そして、寒天を使わずに小麦粉や葛粉を加えて、蒸し固めて作る羊羹が蒸し羊羹です。練羊羹の方が糖度が高く、固めの食感なのに対し、蒸し羊羹は自然な甘さで、モチモチとした食感が魅力です。

いざ実食!

紅花いんげん蒸し羊羹の開封したところ
紐をほどいて開封。竹の皮で包まれているのが味があっていいですね。昔ながらの和菓子という感じがします。

紅花いんげん蒸し羊羹の断面
断面はこんな感じです。商品説明にあったように、生地だけでなくちゃんと具として花豆が使われています。

紅花いんげん蒸し羊羹
実際に食べてみて……
なんというかとても「花豆感」がありました。おいしかったです!

生地にしっかりとした花豆の風味があり、中に入っている花豆の食感と生地の食感の違いが、食べていてとても面白く、味自体も、しつこくない上品な甘さでした。

花豆のお菓子は花豆感を出すのが難しく、味は美味しくても、花豆を使っていると言われなければ分からないものが多かったのですが、柴田さんの蒸し羊羹はしっかりとした花豆感が出ていて、花豆の新しい可能性を感じました。またぜひ食べてみたいです。

皆さんも、機会がありましたら、柴田さんの「紅花いんげん蒸し羊羹」を味わってみてください。文章では伝えることのできない花豆感を感じることができると思います。

今後も紫花豆を使ったお菓子や料理を紹介していきますので、どうぞお楽しみに。


執筆/オンラインショップあんず