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長野県に伝わる郷土食「やしょうま」

買ってきた

こんにちはオンラインショップあんずです!
今回は長野県に伝わる郷土食「やしょうま」をご紹介いたします。

やしょうま

やしょうまとは、米粉に砂糖や塩を混ぜて作った餅菓子の一種。

長野県では2月15日の涅槃会(ねはんえ)に、やしょうまを作って仏壇に供える風習があり、主に北信〜中信地域に広く浸透しています。※月遅れの3月15日に仏壇に供える地域もあります。

涅槃会 お釈迦様の入滅した(亡くなられた)日。涅槃講や涅槃忌とも称される。

各家庭で作ったやしょうまは仏壇に供えるだけでなく、ご近所と交換し合ったりもします。

やしょうまは各ご家庭で作られるほか、お寺でも作られています。お寺では涅槃会の法要の際に、参詣人や子供たちにやしょうまが配られます。

やしょうまの呼び方と由来

やしょうまの呼び方は地域によって様々。一般的には「やしょうま」なのですが、「やせうま」「ミミダンゴ」「ハナダンゴ」などと呼ぶ地域もあります。

名前の由来はいろんな説があるのですが、代表的な説は2つ。

やしょうまを作る際に、生地についた指の跡が痩せた馬の背中に見えることから「痩せ馬」。それが訛り、「やしょうま」になったという説。

お釈迦様が亡くなる直前、邪(やしょ)という名前の弟子が、作った団子をお釈迦様に食べさせたところ、「やしょ、うまかったぞ」と言い、息を引き取ったことから「やしょうま」になったという説。

これ以外に「やしょ」ではなく、お釈迦様の奥様である「やすだら姫」が団子を作り、食べさせたことから「やすだら」が語源となって「やしょうま」になったという説もあります。

やしょうまを作る・買う時期

涅槃会の前日(2月14日)に作り、当日に供えるのが一般的です。月遅れの場合は3月14日に作ります。

やしょうまは県内(やしょうま文化のある地域)の餅屋や和菓子屋、スーパーなどで買うこともできます。地域によって違いはありますが、主に2月上旬〜3月15日頃まで販売されています。

やしょうまの種類と食べ方

やしょうまは地域によって様々な形のものがあります。今回は代表的な形を2種類紹介いたします。

1つ目はこちら、様々な絵柄が入ったタイプのやしょうま。作り方は金太郎飴などと一緒です。

花の絵柄が一般的ですが、近年ではより複雑な絵柄なども作られるようになり、人気を博しています。

こちらのやしょうまは着色料で描かれていますが、家庭で作る場合は食紅や野菜などを使って色を付けます。

やしょうまの食べ方はとてもシンプル。基本的には餅の一種なので、普通に焼いてお醤油につけていただきます。

こちらのやしょうまは味が付いていないタイプだったので、食べた感想としては「普通の餅」としか言いようがありませんが、このやしょうまに限らず、やしょうまは元々はっきりとした味付けはしないんです。せいぜい少しの塩気or甘みがある程度ですね。

2つ目はこちら。凸型のやしょうまです。「ゴマ味」と「のり味」の2種類を買ってきました。

棒状にした餅の上から箸を押しつけてこの形を作ります。この凸型は、お釈迦様の耳や枕をイメージしていると言われています。ミミダンゴという呼ばれ方はここから来ているのかもしれませんね。

ちなみにこの形のやしょうまを食べると、お釈迦様の知恵を少し分けてもらえたり、虫歯にならなくなると言われています。

1つ目のやしょうまはすでに切られていましたが、本来やしょうまは棒状になっているので、それを輪切りにして食べます。

こちらも味付け自体は薄めでしたが、海苔やゴマの風味が際立っており、とても美味しかったです。

今回はどちらも普通に焼いて醤油で食べましたが、油で揚げたり、砂糖醤油をつけたりといった食べ方もやしょうまのオススメの食べ方です。

というわけで、絵柄入りのやしょうまと凸型のやしょうまの2種類を紹介させていただきました。

この2種類以外にも三角形のやしょうまや、花びらの形をしたやしょうまなど、多種多様なやしょうまがあります。

長野県の郷土食「やしょうま」。
家庭でも簡単に作れるものなので、興味のある方は作ってみてはいかがでしょうか。家で作ればできたてのやしょうまが味わえます。できたてならではのもちもちとしたやしょうまは絶品ですよ。

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執筆/オンラインショップあんず